旭川市障害者就労施設の工賃向上に資する生産設備の導入モデル事業~レーザー彫刻機導入について

事業の応募のきっかけ(事業所が抱える課題)

市場には安価で高品質な木工製品が数多く流通しており、その影響を受けて、当事業所で製作する木工製品の受注量は年々減少傾向にありました。このような状況の中、既存製品の改良や、デザイン面での付加価値を高めた新商品の開発によって、消費者の購買意欲を喚起することが大きな課題となっていました。
そうした課題を解決する手段として、機械力により高品質な製品を安定的に反復製造できるレーザー加工機の導入を検討してきました。レーザー加工機は木材だけでなく、革・フェルト・アクリル・金属など多様な素材への加工が可能であり、その応用範囲の広さからも、大きな可能性を感じており、導入への期待は非常に高まっていました。

事業内容

木材へのレーザー彫刻によるオリジナル商品の製作および販売事業に取り組んでいます。観光土産品や、企業・団体からの記念品・ノベルティの受注製作など、新たな販路開拓も視野に入れて事業を展開しています。導入設備を活用し、デザインから製作、仕上げまで一貫して行える体制を整え、利用者が積極的に工程に関われるよう作業内容の精査と支援体制の工夫を行っています。

生産設備導入後の効果

レーザー彫刻機の導入により、付加価値の高い製品の製作が可能となり、従来よりも高単価での販売が実現しつつあります。利用者も新たな作業に興味を持って積極的に取り組むようになり、作業への意欲やモチベーションの向上が見られました。
また、レーザー加工という新しい分野への挑戦は、利用者の技術習得やスキル向上にもつながっています。旭山動物園向けの観光土産品や、季節行事にちなんだ鯉のぼりのオブジェ、保育園の卒業証書のサンプル製作など、地域との連携も進み、外部からの受注機会も増加しています。これにより、事業所全体の活気と展望が広がっています。